ナイアシンアミドはシワ改善に話題の成分
ナイアシンアミドという成分をご存じでしょうか?
美容やコスメに関心の高い人なら、すでにナイアシンアミド配合のエイジングケア化粧品をお使いかも知れませんね。
ナイアシンアミドは、ビタミンB群の一種で、別名「ニコチン酸アミド」または「ビタミンB3」とも呼ばれています。
化粧品成分として古くから使われていましたが、ポーラのニールワン、資生堂の純粋レチノールに続き、コーセーが2017年にシワに対する有効成分として医薬部外品の承認を得たことで一躍有名になりました。
このほかにも、カネボウの「リンクル リフト セラム」に配合されています。
つまり、ナイアシンアミドは、シワ改善への効果が期待できる有用な化粧品成分なのです。
この記事では、「ナイアシンアミドとは?」について、化粧品成分としての効果や役割、安全性などをできるだけ詳しくご紹介します。
ナイアシンアミドのはたらきとは?
ナイアシンアミドは、栄養素の1つであるビタミンB3としてよく知られているナイアシンが脱水結合した成分で、ニコチン酸アミドとも呼ばれます。
ナイアシンアミドは、体内でエネルギー産生やアミノ酸、脂質代謝をサポートする活性型補酵素としてはたらきます。
また、皮膚や粘膜の健康、遺伝子やホルモンの合成、細胞の分化とも関係しています。
さらに、血管拡張作用があるので血管循環をスムーズにします。
つまり、私たちのからだにとって、とても大切な栄養素なのです。
そんなナイアシンアミドは、肉体疲労時の滋養強壮や栄養補給のためのドリンク剤、にきび、肌荒れケアの医薬品などにも配合されます。
ナイアシンが不足すると、水泡、角化、乾燥、口角炎、口内炎などの粘膜の病気、食欲不振、神経衰弱、不眠症になることもあります。
ナイアシンアミドは医薬部外品の有効成分!
まず、ナイアシンアミドには、表皮の角質層で角質細胞間脂質としてバリア機能を担っているセラミドやグルコシルセラミド、スフィンゴミエリンを増やすはたらきがあります。
このセラミドを増やす効果で、肌荒れの有効成分として医薬部外品の承認を得ているのです。
ターンオーバーの過程で、まず前駆体としてグルコシルセラミドやスフィンゴミエリンがつくられます。その後、これらはセラミドに変わります。
そのため、エイジングケア世代の乾燥肌のスキンケアにおすすめの成分です。
次に、ナイアシンアミドにはメラニンを抑えるはたらき、つまり美白効果があります。
紫外線ダメージなどでできるメラニンは、メラノソームと呼ばれる細胞小器官に貯蔵され、それが肌表面に運ばれてシミとして目立ちます。
ナイアシンアミドは、メラノソームの輸送を抑えることでメラニンがシミとして目立つプロセスをブロックするはたらきがあります。
これによって美白成分として承認を受けています。
さらに、2018年、ナイアシンアミドは医薬部外品のシワ改善有効成分として承認されました。
これは「抗シワ機能評価試験ガイドライン」に則って、シワグレード標準を示す写真を用い、目視評価および写真評価を実施し、機器測定によるシワ計測の結果と合わせて有効性を2か月以上検討した結果です。
つまり、目視評価あるいは写真評価、および機器測定の両方においてシワ改善の効果が有意に確認できたのです。
シワの原因には、表皮の乾燥によるものと真皮のコラーゲンの減少によるものがあります。
ナイアシンアミドは、バリア機能を改善することで乾燥による小じわを改善するとともに、真皮のコラーゲンを増やすはたらきでシワを改善します。
安全性についてはどうなの?
ナイアシンアミドは、長年、化粧品成分として使われてきました。
皮膚への刺激性はほとんどなく、アレルギーや、光毒性および光感作性もありません。
また、眼刺激性はまったくないわけではありませんが、最小限と考えられています。
これらから、ナイアシンアミドは、安全性の高い成分であるといえます。
したがって普通肌や脂性肌だけでなく、乾燥肌や混合肌、敏感肌、乾燥性敏感肌、インナードライ肌などのどんな肌質の方でも使うことが可能です。
どんな肌悩みのケアに使えば効果的?
ナイアシンアミドには、スキンケアやエイジングケアにとって大きなメリットとなるバリア機能改善、シミやシワを改善するはたらきがあります。
こうしたはたらきを考えれば、エイジングケアにとって気になる目元や口元などのケアに使うことがおすすめです。
顔の中でも、目元や口元は皮膚が薄く、シワが目立ちやすいパーツです。
また、目の下のたるみ、目の下のくまなどがエイジングケア世代で目立つ肌悩みです。
これらが目立つと目元のハリがなくなります。
また、口元もシワが目立つほか、ほうれい線やマリオネットラインなどが目立ちます。
ナイアシンアミド配合の化粧品は、このような肌悩みの予防美容に使うことをおすすめします。
ナイアシンアミドを配合した化粧品には、カネボウリンクルリフトセラムやエスト リンクル ソリューション プラスなどの医薬部外品の美容液をはじめ、ナールスピュアなどのエイジングケア化粧水があります。
まとめ
今話題の成分ナイアシンアミドの成分特徴、はたらきや効果、安全性についてご紹介しました。また、どんな肌悩みに効果があるのかもご説明しました。
この記事「ナイアシンアミドとは?」を参考に、ナイアシンアミドについての知識を身につけ、配合されているエイジングケア化粧品を上手に活用してくださいね。